損だと思っていたことが実は得だった

美功

中学時代、大変な坂道を超えて登校していました。ゆっくり歩くと40分くらいかかってしまいます。
坂道というかもう山みたいなもので、自転車は使えませんし、先生もミニバイクが登らず自動車に変えた人もいました。
バスもあるにはあるのですが、バスに乗る時間は5分で半分も満たない距離で、そこからまたえんえんと坂道が続きます。

 

喘息があり、身体が弱かった私は、その遠さとしんどさに、大変不満に思いました。
でももっと遠方になる地域もあるし、まだマシだったのです。
それに遠くて険しいからといって通学を止めるわけにはいきません。 仕方なく3年間、通いました。

 

高校、短大も徒歩で通えるところにしたのですが、またもや同様に坂道でしたが、
中学よりは近かったし、坂道もマシだったので楽だと思えましたが
平地育ちの友人たちは「あんなところよく登ってこれるね〜」と言って感心していました。

 

 

大人になって、運動不足な毎日を過ごしています。
健康には激しい運動ではなく、ウォーキングくらいがいいんですね。
しかしなかなか「歩くために歩く」ということが実行できません。
だからジムなどに通って歩く人もいますね。

 

そんなことを考えていたら、気付いたことがあります。

あの学生時代に毎日必要があって、長く険しい道を歩けたのは実はすごく幸運なことだったのではないかと。

 

私は同世代はおろか、年の若い人たちより、歩く速度が早く、息切れをしません。
坂道や階段をつかってもです。喘息も中学を卒業した頃には収まっていました。
当時は全く不満ばかりでしたが、今はあの歩いた時間に感謝しています。

家から駅が遠いのも以前は不満でしたが、今は楽しく歩いています。

日頃の運動不足を解消できるからです。

どんな遠い道でも、歩くのが苦ではなくなりました。

後は毎日、歩く時間を作ればいいのですが・・それはなかなかですね。

 

2012年2月8日17:30